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7月21日(木)

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千代田区

第258回研究会

演 題:All poisons around us~身近な「中毒」の世界~ 講 師:福本 真理子氏(北里大学薬学部非常勤講師・日本中毒学会名誉会員)

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日時・場所

2022年7月21日 15:00 – 2022年7月22日 17:00

千代田区, 日本、〒100-0006 東京都千代田区有楽町1丁目5−1 日比谷マリンビル 3階

詳細

 サスペンスドラマ「〇〇〇殺人事件」といえば、未だに青酸カリ中毒が定番だ と思うが、現実の世界では 2004 年ウクライナ大統領候補のダイオキシン中毒 事件、1998 年和歌山毒カレー事件やトリカブト保険金殺人事件などが世の中を 震撼させた。中毒の原因はこれら化学物質、自然毒のほか、医薬品や農薬などと 幅広い。臨床中毒学を専門とする福本真理子氏によれば、「中毒の原因は無限に ある。問題なのは量」という。 

 この量で毒性が決まるという考え方は、16 世紀のスイスのパラケルススとい う毒性学者によるという。したがって、その原因は無限ともいえることもあり、 中毒の原因に対する「解毒剤」は頻度に応じ、極めて限られているが現状だ。 

 そのなかで現在もイギリスやアメリカを中心に、学会レベルで問題になり続 けているのが、過度な常用や自殺目的によるアセトアミノフェン大量摂取によ る中毒だ。日本も含めて世界的に血中濃度による診断や解毒剤「N-アセチルシ ステイン」による対処方法などが確立している中毒は他にない。 

 さて、一般家庭でも救命救急センターに搬送される重篤な中毒があり、迅速か つ適切な治療が重要だが、「中毒を起こさない、その防止が最も大切です」と福 本氏は強調する。すなわち、中毒防止における薬剤師の役割は大きい。 

 薬学においては臨床系、中毒学の世界では基礎系とされる臨床中毒学の研究 や幅広い知見をもとに、福本氏には中毒の本質とは何か、何が強さの指標になる のか、一般家庭、日常で遭遇する主な中毒物質と対処法。そして起きてしまった 時に頼りになる日本中毒センターの正しい“使い方”まで、「広くて深い中毒の 世界」をご紹介いただきます。乞うご期待。

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